【書評】プロジェクトのトラブル解決大全

この本は本当に素晴らしい本だった。まさしくバイブル。

 

自分の仕事はプロジェクトマネージャーでもないし、こういった炎上案件に関わることもないんだけど、純粋に仕事の教養として楽しく読めた。

 

86個ある解決技法の最初の1つめが「腹をくくる」というのがまた良い。自分がもし炎上案件のプロマネなんかにされたら、被害者意識しか持てないだろうし、絶対に腹なんてくくれないと思う。

 

他にも、メンバーの愚痴を聞いたり、理不尽なお客さんから怒られることを「仕事として」割り切って行うというようなことが書かれているんだけど、自分には絶対無理だわ。

 

火消しの仕事は9割方つらくて、最後に1割の喜びがある。そして終わったあとには「成長できる」と書いてあるのだが、そんな思いまでして成長しなくていいよ・・・と逃げ癖のついている自分は思っちゃうもの。

 

世の中にはいろいろな仕事があるから、わざわざこんな大変そうな仕事じゃなくて、楽で稼げる仕事がしたいと思うし、実際に今の自分の仕事はそんな感じ。だから人間的にも仕事人的にもまったく成長してないんだけど。

 

サイドFIREとかほざいている自分がこの本を活用する機会は100%なさそうだけど、著者の厳しいながらもメンバーの人生としてのキャリアまで慮る優しさが伝わってくる良書だった。